QC検定2級の過去問の内容を私の学習用にアレンジして紹介しています。
【問題】
2016年・秋
問13
J社は、各部門・担当者がそれぞれの仕事に責任をもってプロセスやシステムを自律的に管理することを基本に日常管理を進めている。しかし、最近、仕事の結果が常に一定の成果を得られない事例が顕在化してきた。そこで、日常管理の進め方の再教育を行い、次のことを周知した。
①
日常の業務遂行で、各人が勝手に行動すると仕事の結果にばらつきが大きく、効率も悪くなりがちなので、もっとも優れた方法を定めてこれに則って仕事をするために、標準化を日常管理の基本にする。標準化とは、効果的・効率的な組織運営を目標として、共通に、かつ繰り返して使用するための取決めを定めて活用する活動である。
②
経営目標を達成するうえで必要となる技能を分解し、部門とその構成員に割り当てられた使命・役割は、業務分掌に明記するものである。誰に対して何を提供するのかという観点から、関係者が集まり話し合って部門の使命・役割を明確にする。
③
部門が行う業務を分析して業務機能展開を行い、実行可能なレベルまで業務を具体化し、業務の流れやつながりをプロセスフローで明確にする。プロセスフローに含まれる個々のプロセスについて、達成すべきアウトプットと、そのアウトプットを得るために必要なインプットを明らかにし、手順の設定、手順どおりの実施、結果の確認を行う。このように、個々のプロセスにおいてアウトプットが要求される基準を満たすことを確実にする一連の活動がプロセス保障である。
④
日常管理は安定したプロセスの実現が重要である。プロセスの結果はいろいろな原因によってばらつくので、結果に与える影響が大きく、技術的・経済的に突き止めて取り除く必要がある原因を管理項目として設定することが重要である。管理項目は、目標達成を管理するために、評価尺度として設定した項目である。
⑤
突き止めて取り除く必要のある原因によって結果が通常の安定した状態から外れる事象である異常の発生を早期に検出する必要がある。異常と、定められた規格にあっていないなど要求事項を満たしていない不適合とは、明確に区別しなければならない。
⑥
異常の発生を検出するには、通常とは何かを客観的に判定できる管理水準を設定する。管理水準は、プロセスが技術的・経済的に好ましい安定状態にある場合に管理項目がとる値を定めたものであり、通常達成している水準をもとに設定される。
⑦
日常業務の進め方や手続きが定められていても、業務プロセスへのインプット、経営資源、作業手順などの条件を完全に一定にすることは難しく、設備・機械の保全状態、材料・部品のロットの違いなどの変化点がプロセスに発生することが普通である。これらを見過ごしてしまうと異常が発生することが起こり得る。プロセスで発生する変化点を特定し、監視するために特段に注意することを明確にした変化点管理を確実に行うことが重要である。
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※試験では赤字の個所が選択肢として出題されています。
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【解説】
日常管理の問題です。
試験問題の内容についてでなく申し訳ありませんが、
この問題は文章量が多く、とても打ち込むのが大変でした。
QC検定の過去問サイトが見当たらず、自分で打ち込めばいいではないかと思い立ったのですが、ちょっと心が折れそうでした。
打ち込みながら勉強するよりも、試験問題を回数こなした方が試験対策としては有用な気がします。
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計算や付表を使用しない文章だけの問題についてはこのブログでどんどん取り上げ、学習していきます。
QC検定まであと10日を切りました。
最後の追い込みです。
過去問の出典はこちらです。
過去問題で学ぶQC検定2級(2018年版) [ 仁科健 ]
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