QC検定2級の過去問の内容を私の学習用にアレンジして紹介しています。
品質管理の読み物としてもどうぞ。
【問題】
2017年・秋
問8
一般に製造業においては、工程内検査や出荷検査を実施している。検査方法は特性や条件にあわせて、全数検査、抜取検査、無試験検査などの使い分けを行っている。
①
全数検査が採用される場合としては、以下が挙げられる。
a) 工程能力が不十分で不適合品率が要求水準より大きい場合や、安全に関する特性など少数の不適合品でも見逃すと重大な結果を招くおそれがある場合
b) 不適合の見落としによる損失が巨額である場合
c) 顧客から要求がある場合
②
工程能力が十分な水準まで改善され不適合品がほとんどないことが確実ならば、全数検査から抜取検査に移行できる場合もある。その際、契約に抵触しないよう注意が必要である。
抜取検査が採用される場合としては、以下が挙げられる。
a) 破壊検査である場合
b) ある程度の数量の不適合品が存在することを容認できる場合
c) 継続的な部品や購入品の受け入れの際に、ロットの品質を確認したい場合
③
抜取検査を大別すると計量抜取検査と計数抜取検査に分類される。そのうち、計数抜取検査には計数規準型と計数調整型などがある。
計数規準型抜取検査は、売手に対する保護と買手に対する保護の二つを規定して、売り手と買い手両方の要求を満足するように組み立てられた抜取検査である。
一方、計数調整型抜取検査は、継続して提出されるロットの品質履歴に応じて検査のきびしさを変える検査方式である。
④
無試験検査は、前工程または過去の成績などからの品質情報や技術情報をもとにロットの品質を推定し、検査のためのサンプル試験を省略するものである。当然、工程は安定な状態であることが望ましい。もし、工程に管理外れが発生した場合には、そのロットに対して検査をして、品質への影響がなかったかどうかの確認が必要となる。また、材料ロット、設備のメンテナンス、作業者の体調などにより品質は変化するので、適当な間隔で品質を確認することも重要である。
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※試験では赤字の個所が選択肢として出題されています。
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【解説】
検査の種類の問題です。
検査方法の分類は次の3つがあります。
・全数検査
・抜取検査
・無試験検査
売り手も買い手も喜ぶwin-winな関係でありたいですね。
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計算や付表を使用しない文章だけの問題についてはこのブログでどんどん取り上げ、学習していきます。
QC検定まであと1週間を切りました。
最後の追い込みです。
過去問の出典はこちらです。
過去問題で学ぶQC検定2級(2018年版) [ 仁科健 ]
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