QC検定2級の過去問の内容を私の学習用にアレンジして紹介しています。
【問題】
2016年・秋
問15
J社は、品質改善を組織的に実施する活動の一環として、QCサークルやクロス・ファンクショナル・チームなどによる小集団改善活動を推進している。J社は、小集団改善活動を、共通の目的とさまざまな知識・技能・見方・考え方・権限などをもつ少人数からなるチームを構成し、改善活動を行うことで、構成員の知識・技能・意欲を高めるとともに、組織の目的達成に貢献する活動ととらえ、次の事項を考慮して実施している。
①
小集団がその役割を果たすためには、高い問題意識のもとで、顕在化したまたは潜在化している問題・課題を適切に取り上げてテーマとして選定することが必要である。問題・課題は、結果や予想値が目標と一致していない状況で、その解決・達成が組織にとって重要なものを指す。
②
小集団で問題・課題に取り組むとき、メンバーの役割が明確で集団として有機的な活動ができること、小集団の運営に必要な能力をもったリーダーがいることが不可欠である。QCサークルでは、メンバーの役割は、『積極的に活動に参加して役割分担を引き受け実行する』『会合に出席し積極的に発言する』『チームワーク作りに努力す売る』などである。また、リーダーは、『意見・考えをまとめて活動の進め方の方向づけをする』『実施状況や進ちょく状況を確認して指導する』『管理者や他の小集団などと話し合う場を多くもって報告・連絡・相談に努める』などを行う。
③
小集団改善活動を効果的に推進すると、問題・課題にかかわる結果とプロセス(原因)との間の因果関係を解析し、目標を達成できるように既存のプロセスを改良したり、新たなプロセスを確立したりすることができる。
④
小集団改善活動の取組みでは、物事が因果関係に大きく影響されるという科学的な見方に基づき、"結果のみを追うのではなく、結果を生み出す仕事のやり方を良くすることで望ましい結果を得る"というプロセス重視の考え方が重要である。
⑤
プロセス重視の考え方に沿って、小集団改善活動を具体的に進める重要な手順としてPDCAがある。すなわち、目標とそれを達成するためのやり方を定めて実施し、得られた結果が目標と一致しているかを確認して必要に応じて処置をとるというPDCAを継続的に実施することによって、良い品質の製品・サービスを実現することができる。
⑥
目標を現状または現状の延長線上より高い水準に設定して問題・課題を特定し、問題解決・課題達成を繰り返す活動である改善を行う場合は、PDCAの活動内容をさらに具体化し、観察する、仮説を立てる、仮説を検証する、一般化する(法則にまとめる)、応用するという科学的アプローチをベースにした改善の手順を活用する。
⑦
小集団改善活動では、活動に参画する人の問題解決力を向上させ、また集団として活動できる力を身につけていくことが必要である。これによって小集団改善活動に参画する人の自己実現が促進され、自主性をもって物事を考えて行動し、成果を自覚すれば喜びや達成感を感じて成長していくことができるようになる。自己実現は、自分の中にある可能性を自分で認識し、開発し、発揮していくことが重要となる。
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※試験では赤字の個所が選択肢として出題されています。
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【解説】
小集団活動の問題です。
昨日に引き続き、長文の問題です。
私の手間の話ですが、試験問題の文章だけで1000文字以上打つのは結構大変です。
試験問題の方は読み物としては小集団活動でどのようなことが求められているかについて記載されています。
個人的には「進捗」を「進ちょく」と記載しているのが気になります。
「捗」の字は常用外の漢字なのですかね?
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計算や付表を使用しない文章だけの問題についてはこのブログでどんどん取り上げ、学習していきます。
QC検定まであと1週間を切りました。
最後の追い込みです。
過去問の出典はこちらです。
![]() 過去問題で学ぶQC検定2級(2018年版) [ 仁科健 ]
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